カタカムナ80首

カタカムナ71首を読み解く 人の一生をうつすことができ、去ることができる。

カタカムナ71首を読み解く

中心図象ヤタノカカミ 発生原理

人の一生をうつすことができ、去ることができる。

ウチムシ イキ カエシ ワク ウツシ

ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。

チ・・・水中の火の靈也。胎内の火の靈也。血也、地中の火也、草也、剣也、風也、父の靈(たま)也、息の本也、五穀也、鳥の靈(たま)也、一也、年、月、日、時の靈(たま)也、隔限也。

ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。

シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。

イ・・・空中の水の靈也。出息也、命也。

キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。

カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。

エ・・・空中の水の靈也。天地の胞衣也、枝也、肢也。

シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。

ワ・・・水火の靈也。国土也、水火水(しほみず)也、水の◯(わ)也、万物の形を宰る也。

ク・・・影の火の靈也。氣(いき)の降る也、与也、土也、黒也、香也、濁也。

ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。

ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。

シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。

ウチ ムシ・・・◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 天之御中主の一物與みて時をなし、 ついに水は火の為に消し散らす 天の息を回り開いて、万物を割別け、生せしむる

イキ カエシ・・・命 形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相のうつさざる処。形なすの凡情(凡人の情。凡夫らしい低俗な心。つまらない感情。)の波浪(水面の上下運動。なみ。)の息は、有為(因縁によって起こる現象。生滅する現象世界の一切の事物。)にして、四相うつされ来る有、去る有り。今、此稲荷の古伝に占るに、無生より現るる生、無形より顕すの形、形なき火水凝りて、形を現すも息故に限(火切)也と有。 胞衣から顕れ万物を割別け、生せしむる

【四相】

仏語。物事生物の移り変わる姿を四つにまとめたもの。万物の生滅・無常の姿を表す。生まれる生、存在する住、変化する異、なくなる滅。また、人の一生にたとえて、生・老・病・死。

 

 

ワク ウツシ・・・只空躰にして、自ら天を回り 母の胎内の水に降り與み ◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 列なり與み万物を割別け、生せしむる

 

解説

◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 天之御中主の一物與みて時をなし、 ついに水は火の為に消し散らす 天の息を回り開いて、万物を割別け、生せしむる

 形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。今、此稲荷の古伝に占るに、無生より現るる生、無形より顕すの形、形なき火水凝りて、形を現すも息故に限(火切)也と有。 胞衣から顕れ万物を割別け、生せしむる。

只空躰にして、自ら天を回り 母の胎内の水に降り與み ◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 列なり與み万物を割別け、生せしむる

ホキ アナ フト アマ ヤマト

ホ・・・正火の靈也。母也、火浮(ほのめく)也、尖也、天地万物の初也、陰門也、臍(へそ)也、袋也、ヽ(ほし)也。

キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。

ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。

ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。

フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。

ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。

ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。

マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。

ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。

マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。

ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。

 

ホキ アナ・・・一物のゝより天地と現れ 遠き彼方にありて見えぬ人も、ここに顕るる 天之御中主のめぐりの輪

フト アマ ヤマト・・・ 年フル、千年万年の末 物を放つ 常に回り永き世回りて、尽きること無く  神の在します宮 めぐりめくり 止

 

 

解説

一物のゝより天地と現れ 遠き彼方にありて見えぬ人も、ここに顕るる 天之御中主のめぐりの輪

年フル、千年万年の末 物を放つ 常に回り永き世回りて、尽きること無く  神の在します宮 めぐりめくり 止まる

 

カム ナカラ  ウツシ ヨミ ワケ ヤホ ヤタ トメ

カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。

ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。

ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。

カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。

ラ・・・濁水の靈也。降也、涎也、唾也。

ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。

ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。

シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。

ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。

ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。

シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。

ヨ・・・水火の靈也。与也、女男の契也、淀也、齢也、下知也。

ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。

ワ・・・水火の靈也。国土也、水火水(しほみず)也、水の◯(わ)也、万物の形を宰る也。

ケ・・・影の火の靈也。差別(けじめ)也 、正也、香也、器也、五穀也、家也、朝より暮に至る義也。

ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。

ホ・・・正火の靈也。母也、火浮(ほのめく)也、尖也、天地万物の初也、陰門也、臍(へそ)也、袋也、ヽ(ほし)也。

ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。

タ・・・水中の火の靈也。タマ也、種也、大也、多也、連也、胎也、縦也、溜水也。

ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。

メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。

 

カム ナカラ ・・・形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。ついに水は火の為に消し散らす 過去、現在、未来にわたり、人の一生をうつすことができ、去ることができ 降る。  

ウツシ ヨミ ワケ ヤホ ヤタ トメ・・・母の胎内の水に降り與み ◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 列なり與み万物を割別け、生せしむる 

與む二つのこと、息の本 真は天地の父母より生するものなり。

只空躰にして、自ら天を回り 物を見分け一物のゝより天地と現れ魂を與み睦みついに吹き開いて出る

 

 

解説

形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。ついに水は火の為に消し散らす 過去、現在、未来にわたり、人の一生をうつすことができ、去ることができ 降る。  

母の胎内の水に降り與み ◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 列なり與み万物を割別け、生せしむる 

與む二つのこと、息の本 真は天地の父母より生するものなり。

只空躰にして、自ら天を回り 物を見分け一物のゝより天地と現れ魂を與み睦みついに吹き開いて出る。

 

 

 フミ ナキ ワタ

フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。

ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。

ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。

キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。

ワ・・・水火の靈也。国土也、水火水(しほみず)也、水の◯(わ)也、万物の形を宰る也。

タ・・・水中の火の靈也。タマ也、種也、大也、多也、連也、胎也、縦也、溜水也。

 

 

フミ ナキ ワタ・・・千年万年フル 父母なくして、天地の氣より生するもの多し、その空天のシルシというものは、万物一滴の水なり。 水、火の中に凝る  只空躰にして、自ら天を回り 意と意が合うがゆえに

 

解説

千年万年フル 父母なくして、天地の氣より生するもの多し、その空天のシルシというものは、万物一滴の水なり。 水、火の中に凝る  只空躰にして、自ら天を回り 意と意が合うがゆえに

 

サキ アメ カム アマ オキ ツ サキ シマ ウシ

サ・・・昇る水の靈也。割別也、細也、小也、少也、短也、誘也、放也、去也。

キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。

ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。

メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。

カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。

ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。

ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。

マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。

オ・・・空中の水の靈也。起也、貴也、高也、於(うへ)也。

キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。

ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。

サ・・・昇る水の靈也。割別也、細也、小也、少也、短也、誘也、放也、去也。

キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。

シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。

マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。

ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。

シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。

サキ アメ カム・・・割別れた息を並べ火水二つ與み塊されば、形をなす 水氣、続き搦み 目には見えなけれども。常に回りて、昇り降りする時は、うちの陽の火の和して、水の形をなして降る。 形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。 

アマ オキ ツ・・・常に回り永き世回りて、尽きること無く 灵を氣に與み水、火の中に凝り 列なり與む

サキ シマ ウシ・・・割別れた息を並べ火水二つ與み塊されば、形をなす 列なり與み万物を割別け、生まれ睦み絡む  高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合体の至り、極まりにしてあや分からぬ 形無き本来の水火には、去るも無く、来るも無く、来るも無く、生も無く、滅も無く、只自然たるのみ。

 

 

解説

割別れた息を並べ火水二つ與み塊されば、形をなす 水氣、続き搦み 目には見えなけれども。常に回りて、昇り降りする時は、うちの陽の火の和して、水の形をなして降る。 形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。 

常に回り永き世回りて、尽きること無く 灵を氣に與み水、火の中に凝り 列なり與む。

割別れた息を並べ火水二つ與み塊されば、形をなす 列なり與み万物を割別け、生まれ睦み絡む  高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合体の至り、極まりにしてあや分からぬ 形無き本来の水火には、去るも無く、来るも無く、来るも無く、生も無く、滅も無く、只自然たるのみ。

 

71首の解説

ウチムシ イキ カエシ ワク ウツシ

◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 天之御中主の一物與みて時をなし、 ついに水は火の為に消し散らす 天の息を回り開いて、万物を割別け、生せしむる

命 形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。今、此稲荷の古伝に占るに、無生より現るる生、無形より顕すの形、形なき火水凝りて、形を現すも息故に限(火切)也と有。 胞衣から顕れ万物を割別け、生せしむる。

只空躰にして、自ら天を回り 母の胎内の水に降り與み ◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 列なり與み万物を割別け、生せしむる

【現代語訳】

万物創生の◯輪に忽然とゝ現れ芽を出し生まれる。 

天之御中主に氣が與まれ時になり、 ついに魂はカラダの為に消し散らす 天の時空を回り開いて、万物を割別け、誕生する。

命というものは、形なきの本来の存在の究極的な姿は、※四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。

※四相・・・仏語。物事や生物の移り変わる姿を四つにまとめたもの。万物の生滅・無常の姿を表す。生まれる生、存在する住、変化する異、なくなる滅。また、人の一生にたとえて、生・老・病・死。

今、此稲荷の古伝によると、無生より現るる生、無形より顕すの形、形なき火水凝りて、形を現すも息故に限(火切)也と有。 胞衣から顕れ万物を割別け、生せしむる。

只空躰にして、自ら天を回り 母の胎内の水に降り與み 輪廻の◯輪の上に忽然とゝ現れ芽を出し生まれる 列なり與み万物を割別け、誕生する。

ホキ アナ フト アマ ヤマト

一物のゝより天地と現れ 遠き彼方にありて見えぬ人も、ここに顕るる 天之御中主のめぐりの輪

年フル、千年万年の末 物を放つ 常に回り永き世回りて、尽きること無く  神の在します宮 めぐりめくり 止まる。

【現代語訳】

一物のゝより天地と現れ 遠き彼方に存在して見えない人も、ここに顕れる秘技こそ天之御中主のめぐりの輪である。

時空を超えて 魂を放つ 常に回り永き世を回りながら、尽きること無くあらたに宿る生命にめぐりめくりとどまる。

カム ナカラ  ウツシ ヨミ ワケ ヤホ ヤタ トメ

形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。ついに水は火の為に消し散らす 過去、現在、未来にわたり、人の一生をうつすことができ、去ることができ 降る。  

母の胎内の水に降り與み ◯輪の上にゝありて芽を出し生まれる 列なり與み万物を割別け、生せしむる 

與む二つのこと、息の本 真は天地の父母より生するものなり。

只空躰にして、自ら天を回り 物を見分け一物のゝより天地と現れ魂を與み睦みついに吹き開いて出る。

【現代語訳】

形なき本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。

ついに水は火の為に消し散らし、過去、現在、未来にわたり、人の一生をうつすことができ、去ることができ降臨する。  

母の胎内の水に宿り、万物創生の◯輪に忽然とゝ現れ芽を出し生まれる。 

切れずに続き時空をも割別け、誕生する。 

息の本である天之御中主に宿る魂というものは、時空を超えた天地の氣より転じて、現れ出るものなり。

只空躰にして、自ら天を回り 宿るヒトの種を見分け一物のゝ忽然と現れ魂を與み睦みついに吹き開いて誕生する。

 フミ ナキ ワタ

千年万年フル 父母なくして、天地の氣より生するもの多し、その空天のシルシというものは、万物一滴の水なり。 水、火の中に凝る  只空躰にして、自ら天を回り 意と意が合うがゆえに

【現代語訳】

千年万年の時を経て ついに水は火の為に消し散らし、過去、現在、未来にわたり、魂はカラダの中に宿る。  

只空躰にして、自ら天を回り 意と意が合うがゆえに

サキ アメ カム アマ オキ ツ サキ シマ ウシ

割別れた息を並べ火水二つ與み塊されば、形をなす 水氣、続き搦み 目には見えなけれども。常に回りて、昇り降りする時は、うちの陽の火の和して、水の形をなして降る。 形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。 

常に回り永き世回りて、尽きること無く 灵を氣に與み水、火の中に凝り 列なり與む。

割別れた息を並べ火水二つ與み塊されば、形をなす 列なり與み万物を割別け、生まれ睦み絡む  高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合体の至り、極まりにしてあや分からぬ 形無き本来の水火には、去るも無く、来るも無く、生も無く、滅も無く、只自然たるのみ。

【現代語訳】

割別れた息を並べ、魂とカラダが一体となれば、新たなカラダに魂が宿りヒトとなる。 

転生した魂は 目には見えないけれども常に回りめぐり、降臨する時はその者の潜在的な性質となごみ、その者の魂として降る。 

形なきの本来の存在の究極的な姿は、四相(人の一生)をうつすことができ、去ることができる。 

常に回り永き世回りて、尽きること無く 灵を氣に與み 魂はカラダに宿り 一体となる。

割別れた息を並べ火水二つ與み塊まれば、形をなす。 

列なり與み時空をも超越して、生まれ睦み絡む。  

高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合体の至り、極まりにしてひとつになる形無き本来の水火には、去るも無く、来るも無く、生も無く、滅も無く、只自然たるのみ。

あとがき

形なすの凡情(凡人の情。凡夫らしい低俗な心。つまらない感情。凡心。)の波浪(水面の上下運動。なみ。)の息は、有為(能力があること。役に立つこと。また、そのさま。)にして、四相(物事や生物の移り変わる姿を四つにまとめたもの。 万物の生滅・無常の姿を表す。 生まれる生、存在する住、変化する異、なくなる滅。 また、人の一生にたとえて、生・老・病・死。)うつされ来る有、去る有。

今、此稲荷の古伝に占るに、無生より現るる生、無形より顕すの形、いきは、盛者必衰会者定離しょうじゃひつめつえしゃじょうり(命ある者はいつか必ず死に、出会った者はいずれ別れるのがこの世の定めであるということ。)は、神仏の二道寛狭の異あれども、其法則違ざること、古伝に有りて明らか也。

71首ではとうとう自らの魂を浮き昇らせ時空を超え新たな体へと転生させる内容が明らかにされた。

死からの転生ではなく、自ら転生を行い時空を超えて天之御中主のめぐりの輪から自在にこの世をめぐることができると云う。

かつて、古代人は忽然とその消息を絶った歴史を見ても、このように自ら魂を転生させていたのかもしれない。

この71首を読み解く中で、猿田彦という名が脳裏に浮かんできた。

サルタヒコ・・・去る 列なりまろがる魂 天之御中主のめぐりの輪の正火の灵 在す処 と言靈にて読み解くことができる。

猿田彦とは天之御中主のめぐりの輪から、転生を繰り返し衆生を導いていた存在だとしたら、かつての弘法大師空海もまた連綿と繋がれた猿田彦の魂のひと時の顕現だったということに繋がる。

火水の教え、火水與(カミヨ)の理を世に説く者。それが猿田彦の役目だったのではないだろうか。

人の魂はすべて連綿と列なっており、また体も繋がり続けて今世を人として皆歩んでいる。各々の役割を今世で思い出すためにも森羅万象の理、つまり火水與(カミヨ)の仕組みを今一度学ぶ時ではないだろうか。

 

 

 

ABOUT ME
猿田彦
YouTube猿田彦TV運営 縄文カタカムナ文化塾を運営。 楢崎皐月、宇野多美恵からカタカムナを継承した天野成美のもとでカタカムナを深め、独自に言霊を研究。出口王任三郎、岡本天明も師事していた水穂伝、布斗麻邇御靈(フトマニノミタマ)、稲荷古伝を研究しカタカムナを言霊から独自の解読で読み解いている。
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