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古事記の誕生:日本の言霊文化と神代の伝承  水穂伝附て言 現代語訳

古事記の誕生:日本の言霊文化と神代の伝承

日本、別名「皇国」はその起源から文字を持たないとされていました。私たちの国は、その言の力、すなわち「言霊」が特別に強いとして知られています。この言霊の表現として古代より使われてきたのが、五十音図の形を持つ仮名文字です。この仮名を用いることで、宇宙や自然、そしてあらゆる存在の始まりについて学ぶことができ、何一つ欠けることのない豊かな学びが得られます。

だが、歴史は進行し、16代目の天皇、応神天皇の時代に変革が訪れました。百済からの学者、王仁(ワニ)が来日。彼は多くの文献を我が国にもたらしました。それを受けて、漢国(カラクニ)の学問や知識が日本にも取り入れられるようになったのです。

そして、天武天皇の時代、神代の言葉や知識が忘れ去られつつあるという危機が訪れます。この事態を非常に憂慮した天皇は、若き学者、稗田阿礼に特命を下しました。

「丹波国桑田郡の上佐伯に鎮座する御霊大明神、そして下佐伯の稗田八幡宮。この二つの神社では、毎年7月14日に伝統的な祭礼が執り行われ、特別な献灯が奉納されるのです。」

この天武天皇からの教示は、続く元明天皇の時代にも受け継がれました。そして、和銅4年。太朝臣安万侶が稗田阿礼に命じ、彼が学んだ神代の伝承を文字にして記録させました。
この貴重な記録が、「古事記」として後世に名を刻むこととなります。それは、我が国日本の伝統や歴史を守り、次の世代へと伝えるための重要な文献として、今も私たちに語り継がれているのです。

古事記と日本の言霊文化

和銅四年には、「古事記」が命じられ、次の年に完成されました。その後、山城国の稲荷神が出現するという出来事がありました。このタイミングから見ると、稲荷神に関する伝承は、稗田阿礼の「古事記」に関連があるのかもしれません。

柿本人麻呂の歌には、 「志貴島の大和国は、神々の守護の下に繁栄する国」という言葉が登場します。神代の言葉や文化を失うことは残念でなりません。しかし、神話や言霊の学びは難しく、一般の人々には理解しづらい一方、文字に関する学びは比較的簡単で、多くの人々が接することができます。

時間が経つにつれ、文字文化は普及し、言霊文化は次第に遠ざかっていきました。寛弘から長和の頃までの約800年で、この変化が顕著になったと言われています。その後も、言霊文化を理解する者は減少し、やがて知る人はいなくなったと思われました。

しかし、享保の時代になり、荷田東麻呂という学者が、神代の言霊や稲荷の伝承に関して研究したと言われています。しかし、彼の後継者は現れず、現代においても、言霊に関する深い知識を持つ者は少ないです。現在の多くの人々は、文字だけを頼りにしており、日本独特の言霊文化の奥深さが失われつつあります。

このような背景の中で、神代の言霊や伝承を再評価し、再発見することが私たちの責務であると感じます。

山口志道の探求:古伝からの学び

私がこの世に生まれてから、いつも「言葉」の本質やその背景を知らないままで生きてきました。これに対する悩みや不安が、若い頃から私を苛んできました。そんな中、私の家族には古くから「布斗麻邇の御霊」という伝承があり、小さな祠で祀られていました。この御霊には、50の節を持つ十の詩が記されていて、それを解読するのは非常に難しいものでした。

私は、古代から現代までの言葉を集め、それらを「古事記」や他の古典文献と照らし合わせて研究しました。そして30年以上の時を経て、ついに「布斗麻邇の御霊」は、自然の水や火と関連していること、そして形のない文字、つまり仮名は、神々の名前やその意味から生まれたことを理解しました。

この学びの中で、明確な答えや真実が徐々に見えてきました。それは、自然や生物、物事の背後にある「言葉」や「意味」を理解することでした。そして文化12年、荷田訓之という方が私の住む場所を訪れ、この古伝について教えてくれました。彼の教えを元に、私は伝承の不足部分を補い、余分な部分を取り除き、毎日研究を重ねて、この「御霊」の真実を深く理解するようになりました。

神国の学びとその原理

私たちの国の学びは、すべてのものが一つの原点から始まるという考えを根底に持っています。宇宙が始まったとき、一つの凝縮したエネルギーが生まれ、そこから火と水の二つの元素に分かれました。火を「父」とし、水を「母」と呼ぶのです。この父である火と母である水が合わさると、再び一つのエネルギーが生まれます。このエネルギーが凝固して形を作り、軽く澄んだ部分は「息」として存在し、その息が声として現れるのです。この声のバリエーション、五十の音を「言霊」と呼びます。

それぞれの音には特定の意味や力が宿っており、これを組み合わせて言葉を形成します。しかし、声や言葉は目で見ることができません。そのため、それを目で見える形にするための文字を「形仮名」と称します。この形仮名を使用して五十の音の組み合わせやパターンを表記します。宇宙の火と水、そして人間の火と水のエネルギーを理解することで、言葉の本質や宇宙と人間の関係を明確にするのです。この理解を基に、国や家族の平和や秩序を築き上げることができます。宇宙の真理を理解したいのであれば、まずは自身の内なる火と水のエネルギーを知る必要があります。これが私たちの国の教えです。

「古事記」の中でも、神代の巻として紹介されているこの教えは、宇宙と人間のエネルギー、そして言葉の起源やその力を説明しています。

○天と地の間には目に見えない火と水のヒミツが存在する。これを神と呼ぶ。そして、水火(イキ)とも呼ぶ。神と唱ることは射(タイ)であり、水火(イキ)と唱ることは用(ヨウ)である。したがって、陰陽(イキ)と陰陽(イキ)とくみあうことで万物を産みだす。

○人間の体内にも火水(ヒミツ)がある。これを魂と呼ぶ。氣(イキ)とも呼ぶ。魂と呼ぶときは射であり、息と呼ぶときは用である。したがって、息と息とくみあわせ、ものを言い、氣と氣と組み合わせて人を産む。

○天と地は水火(イキ)の凝縮から成り立っている。そのため、日と月の動きは天の呼吸として、潮の満ち引きは地の呼吸である。人も水火(イキ・シホ)の凝縮から成り立っており、人の呼吸は波の動きとおなじである。波が音を立てるように、人々も話すとき音を立て、引く息のときは音なない。人は天地と同じ構造である。

○実(まこと)の水は象(カタチ)をもたない。これを火の躰という。象を見せる時は火中に水が有る。したがって燃える。これを火の活用(はたらき)という。本当の水は象がない。是を水の躰という。象を現すときは水中に火がある。ゆえに流れるのである。これを水のはたらきという。

○火は躰であり水を動す。水は用であり火に動される。火は動ずに音(コヱ)はない。水は動いて音(コヱ)をだす。すべてのものが動かされるのは火であり、動くものは水である。したがって、水と名をつけられているとしても、動かないときは火である。火と名をつけているとしても、動くときは水となる。たとえていえば、水氣(みぎ)は水の名である。火垂(ひだり)は火の名である。しかし、右の手をもって左を打つときは、右の水は火となり、左の火は水となり、音をだす。さらには、木は水であり、鐘は火である。木をもって鐘を打つときは、鐘は水となり、音をだし、鐘をもって木を打ときは、木は本の水となり、音をだす。火水躰用(ヒミツタイヨウ)は活物にして相対して動く。天地の水火(イキ)がめぐることもおなじことである。

 

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ABOUT ME
猿田彦
YouTube猿田彦TV運営 縄文カタカムナ文化塾を運営。 楢崎皐月、宇野多美恵からカタカムナを継承した天野成美のもとでカタカムナを深め、独自に言霊を研究。出口王任三郎、岡本天明も師事していた水穂伝、布斗麻邇御靈(フトマニノミタマ)、稲荷古伝を研究しカタカムナを言霊から独自の解読で読み解いている。
天岩戸神社 坤(ひつじさる)の金神 奉納会

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