カタカムナ5首を読み解く
中心図象ヤタノカカミ
ヒフミヨイ
水穂伝 火の巻 三 p129
一、数の御伝
◯五(イツ)をイと一言に云うのは、ツは続くことで、出入の息がイイと続く義であるからイイを約(つづ)めて「イ」となる。
◯七をナと一言に云うのは、ナナの約(つづ)めて「ナ」となる。
◯九をコと一言に云うのは、ココの約(つづ)めて「コ」となる。
◯十をトと一言に云うのは、ト(ヲ、オ)の音が活用(はたらく)ためである。
ヒ・・・とは天地の初発(はじまり)のゝ(コリ)であり、父母の一滴であります。
フ・・・とは、前記ゝ(コリ)が火水の両義に吹き別れる、これを「フ」と云います。フは吹くことであります。
ミ・・・とは、その吹き別けたる水を「ミ」と云います。
ヨ・・・とは、その火水(イキ)を与むことを「ヨ」と云います。
イ・・・とは、その火水(イキ)が与み合って息の出入の列なるを「イツ」と云います。イは息であり、ツは列なるコトであります。
以上の五言は左の指に位して居理、「女男容成而息(めおかたちなりていきす)」の一段であります。
大意
天地の初発(はじまり)のゝ(コリ)であり、父母の一滴
ゝ(コリ)が火水の両義に吹き別れ
その吹き別けたる水が火水(イキ)を与む
その火水(イキ)が与み合って息の出入が列なる
マワリテメクル
マ・・・火中の水の靈也。
潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也、男也。
ワ・・・水火の靈也。
国土也、水火水(しほみず)也、水の◯(ワ)也、万物の形を宰る也。
リ・・・濁水の靈也。
息息(いい)の両也、人也、割別(さきわく)也、涎也、唾也。
※リの法則・・・逆らわずして、共に循環する。 言霊秘書 p450
テ・・・火水の靈也。
左右也、掌(たなごころ)也、風也、人也、発也、児の靈也。
メ・・・火中の水の靈也。
潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
ル・・・濁水の靈也。
涎也、唾也。
マワリテ・・・軸を中心にして円を描くように動き
メク・・・草木芽をふかんと欲て、自然にふくるゝを芽與(めくむ)と云う。 言霊秘書p387
メクル・・・搦み恵み回る胞衣。胎内の胞衣いよいよ搦み搦むとき。言霊秘書 p398
大意
父の一滴を中心にして円を描くように動き逆らわずして、共に循環し、恵み回る胎内の胞衣いよいよ搦み搦むとき
ムナヤコト
ナ・・・とは、女男がミを合わせ、睦み合って互いに息与むを云い、ナは与むことであります。
ヤ・・・とは、その与む水火(イキ)の文(あや)になるを云います。則ちヤとは文(あや)であります。
コ・・・とは、その文、与む氣の凝りたるものをココと云い、コは則ち凝のことであります。
ト・・・とは、その凝りたる水火(イキ)の与み終わるをトヲと云い、トは与むことであります。
この五言は、右の指に位して居り、与み終りてまた、ゝ(ヒ)をなすのであります。この数の教えは、女男の水火(イキ)与みあって子を産むの「御伝」であります。かくの如く左右の指を屈て十の数を知ることができます。これは神代の扱いであって、人の代となり、文字が渡ってからはじめて、ゝ(ヒ)に代えて「一」の字を使用し、フにかえて「二」の字を借りて使用することになったのであります。
大意
男子の水のこと、女子のミと合わせたもの
女男がミを合わせ、睦み合って互いに息与む
その与む水火(イキ)の文(あや)になる
その文、与む氣の凝りたるもの
その凝りたる水火(イキ)の与み終わる
アウノスヘシレ
五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
浮き昇る也、動也、生也、暗也。
回水也、如也、差別(けじめ)を宰る也、切也、割別也、◯也。
ス・・・水中の火の靈也。
澄也、洲也、直也、鳥也、穴也、差別也、黒也、文(かざり)なき也、一(すいち)也、住也。
へ・・・正火の靈也。
膨也、隔也、経也、緯也。
シ・・・昇る水の靈也。
始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。
レ・・・濁水の靈也。
涎也、唾也。
大意
ア、空中の水のごとく ウ、一粒の籾より芽さして生まれ ノ、回り動かし
ス、生命の源が宿り住み へ、一物のゝ膨れて シ、万物の初め
レ、濁水降るに堕ちて、引くイキの火のタマいよいよ凝りて
解説
母の胎内に父の一滴の種より芽さして生まれ、回り動かし生命の源が宿り一物のゝ膨れて生命として成るための活動が初まり、いよいよ凝り出す。
カタチサキ
影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
血也、地中の火也、草也、剣也、風也、父の靈(たま)也、息の本也、五穀也、鳥の靈(たま)也、一也、年、月、日、時の靈(たま)也、隔限也。
サ・・・昇る水の靈也。
割別(さきわく)るる也、細也、小也、短也、誘也、放也、去也。
キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土也。
大意
カ、搦み搦む タ、胎内の火水 チ、種の胎内の火、今百千に及ぶの義
サ、進み極まればさきわかるるもの。一粒の籾、進み昇りて万倍となる。
キ、 火水二つ與み塊されは、形をなす。
解説
搦み搦む胎内の火水は胎内で凝り一粒の細胞が、成長して万倍となり父の火と母の水二つ與み塊れば、ヒトの形をなしてゆく
5首の解説
生命の初発(はじまり)のゝ(コリ)であり、父母の一滴
父のゝ(コリ)が火水の両義に吹き別れ
その吹き別けたる母の水が火水(イキ)を与む
その火水(イキ)が与み合って火水(イキ)の出入が列なる
父の一滴を中心にして円を描くように動き逆らわずして、共に循環し、恵み回る胎内の胞衣いよいよ搦み搦むとき
精子と卵子が合わさり
精子と卵子がミを合わせ、睦み合って互いに水火(イキ)与む
その与む水火(イキ)の綾(あや)になる
その綾(あや)、与む氣の凝りたるもの
その凝りたる水火(イキ)が与み終わる
母の胎内に父の一滴の種より芽さして生まれ、回り動かし生命の源が宿り一物のゝ膨れて生命として成るための活動が初まり、いよいよ凝り出す。
搦み搦む胎内の火水は胎内で凝りかたまり一粒の細胞が、成長して万倍となり父の火と母の水二つ與み塊れば、ヒトの形をなしてゆく