カタカムナ13首を読み解く
中心図象 ヤタノカカミ 生命の発生原理
スヒ チニ ツヌ クヒ
ス・・・水中の火の靈也。澄也、洲也、直也、鳥也、穴也、差別也、黒也、文(かざり)なき也、一(すいち)也、住也。
ヒ・・・正火の靈也。天を回る火の靈也、日也、出入息の本也、穴也、米也、非也、否也、氷也、語の下にイに云う時にこのヒを書く也。
チ・・・水中の火の靈也。胎内の火の靈也。血也、地中の火也、草也、剣也、風也、父の靈(たま)也、息の本也、五穀也、鳥の靈(たま)也、一也、年、月、日、時の靈(たま)也、隔限也。
ニ・・・火水の靈也。天地也 、日月也、水火の凝也、丹(あかき)也、非也、従也。
ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。
ヌ・・・火水の靈也。黒也、暗也、終也、潤也、緯(ぬき)也、出入の息の間に位する◯也。
ク・・・影の火の靈也。氣(いき)の降る也、与也、土也、黒也、香也、濁也。
ヒ・・・正火の靈也。天を回る火の靈也、日也、出入息の本也、穴也、米也、非也、否也、氷也、語の下にイに云う時にこのヒを書く也。
大意
スヒチニ・・・直一(すいち)の形。この+の氣(いき)より、万物の形をなす。
ツヌ・・・連なる。
クヒ・・・クヒの反(かえし)キにして、氣なり。ノの氣連なる。
解説
万物の形をなし連なる氣がさらに連なる。
イモ イク クヒ ナホ トノチ
イ・・・空中の水の靈也。出息也、命也。
モ・・・火中の水の靈也。潤水也 、舫(もやう)也、塊也、亦(また)也、者也、累(かさなる)也、与也。
イ・・・空中の水の靈也。出息也、命也。
ク・・・影の火の靈也。氣(いき)の降る也、与也、土也、黒也、香也、濁也。
ヒ・・・正火の靈也。天を回る火の靈也、日也、出入息の本也、穴也、米也、非也、否也、氷也、語の下にイに云う時にこのヒを書く也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
ホ・・・正火の靈也。母也、火浮(ほのめく)也、尖也、天地万物の初也、陰門也、臍(ほ(へ)そ)也、ヽ(ほし)也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
ノ・・・水の靈也。回水也、如也、差別(けじめ)を宰る也、切也、割別也、◯也。
チ・・・水中の火の靈也。胎内の火の靈也。血也、地中の火也、草也、剣也、風也、父の靈(たま)也、息の本也、五穀也、鳥の靈(たま)也、一也、年、月、日、時の靈(たま)也、隔限也。
大意
イモ・・・息が舫う。
イク・・・息が與む。
クヒ・・・クヒの反(かえし)キにして、氣なり。
ナホ・・・正中の臍
トノチ・・・與む息の根
解説
生命が舫い與むのは氣の根源は臍であり、與む息の根である。
イモ オホ トノへ オモ タル イモ
イ・・・空中の水の靈也。出息也、命也。
モ・・・火中の水の靈也。潤水也 、舫(もやう)也、塊也、亦(また)也、者也、累(かさなる)也、与也。
オ・・・空中の水の靈也。起也、貴也、高也、於(うへ)也。
ホ・・・正火の靈也。母也、火浮(ほのめく)也、尖也、天地万物の初也、陰門也、臍(ほ(へ)そ)也、ヽ(ほし)也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
ノ・・・水の靈也。回水也、如也、差別(けじめ)を宰る也、切也、割別也、◯也。
へ・・・正火の靈也。膨也、隔也、経也、緯也。
オ・・・空中の水の靈也。起也、貴也、高也、於(うへ)也。
モ・・・火中の水の靈也。潤水也 、舫(もやう)也、塊也、亦(また)也、者也、累(かさなる)也、与也。
タ・・・水中の火の靈也。タマ也、種也、大也、多也、連也、胎也、縦也、溜水也。
ル・・・濁水の靈也。涎也、唾也。
イ・・・空中の水の靈也。出息也、命也。
モ・・・火中の水の靈也。潤水也 、舫(もやう)也、塊也、亦(また)也、者也、累(かさなる)也、与也。
大意
イモ・・・息が舫う。
オホ トノへ・・・イモと舫て表裏合わせてみる
オモ・・・起こり舫う
タル・・・連なる
イモ・・・息が舫う。
解説
息が舫う表裏合わせて起こり舫い連なりまた息が舫う。
アヤ カシ コネ イサ ナミ
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。
コ・・・影の火の靈也。男也、女也、総ての人の靈也、凝也、器也、囲也、処也、細也、香也、小也。
ネ・・・火水の靈也。水火の根也、母の靈也、土也、鎮也。
イ・・・空中の水の靈也。出息也、命也。
サ・・・昇る水の靈也。割別也、細也、小也、少也、短也、誘也、放也、去也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
大意
アヤ・・・文(あや)與む
カシ・・・カは火、シは水。
コネ・・・凝る根
アヤカシコネ・・・前のオモタルの水火(イキ)列(つらなり)て、けじめわからぬに舫て、あや別ける。
イサ・・・息を誘う
ナミ・・・ならぶ、水にして女神
解説
アヤとなる火と水は凝縮された根源。イキ列なりて、連続して舫いあやわける。息を誘いならぶ水
イサ ナキ トヨ カフ シヌ
イ・・・空中の水の靈也。出息也、命也。
サ・・・昇る水の靈也。割別也、細也、小也、少也、短也、誘也、放也、去也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
ヨ・・・水火の靈也。与也、女男の契也、淀也、齢也、下知也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。
ヌ・・・火水の靈也。黒也、暗也、終也、潤也、緯(ぬき)也、出入の息の間に位する◯也。
大意
イサナキ・・・息を誘う双ぶ火の靈にして男神也。
トヨ・・・万物の縁義。彼と此れを與む
カフ・・・搦み膨らむ
シヌ・・・万物のはじめの出入りの息の間
解説
息を誘う双ぶ吐く息(陽)と息を誘う双ぶ吸う息(陰)を與み合わせ搦み膨らみ万物の初めの出入りの息の間
ウキ フヌ マカ ハコ クニ
ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。
キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ヌ・・・火水の靈也。黒也、暗也、終也、潤也、緯(ぬき)也、出入の息の間に位する◯也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ハ・・・正火の靈也。地の方(けた)を宰る也、端也、角也、実也、初也、発也、出入息の両を宰る也、土也、髪也、広也、ワに唱うる時は◯の心をなす也。
コ・・・影の火の靈也。男也、女也、総ての人の靈也、凝也、器也、囲也、処也、細也、香也、小也。
ク・・・影の火の靈也。氣(いき)の降る也、与也、土也、黒也、香也、濁也。
ニ・・・火水の靈也。天地也 、日月也、水火の凝也、丹(あかき)也、非也、従也。
大意
ウキ・・・浮き回る氣(イキ)
フヌ・・・火水二つの出入りの息の間
マカ・・・回り搦み
ハコ・・・出入息の両が凝り塊り
クニ・・・クニのつづまりキにして氣なり、イキなり。
解説
浮き回る氣(イキ)火水二つの出入りの息の間を回り搦み出入息の両つが凝り塊り氣(イキ)與み凝りて靈(タマ)となる
13首の解説
万物の形をなし連なる氣がさらに連なる。
生命が舫い與むのは氣(イキ)の根源は臍であり、與む息の根である。
息が舫う表裏合わせて起こり舫い連なりまた息が舫う。
アヤとなる火と水は凝縮された根源。イキ列なりて、連続して舫いあやわける。息を誘いならぶ水
息を誘う双ぶ吐く息(陽)と息を誘う双ぶ吸う息(陰)を與み合わせ搦み膨らみ万物の初めの出入りの息の間
浮き回る氣(イキ)火水二つの出入りの息の間を回り搦み出入息の両つが凝り塊り氣(イキ)となる。
解説
胎児が産まれ、吸う息、吐く息と呼吸が始まる。
ヒトは生命を維持させていくには呼吸をしなければならない。呼吸をする肺には筋肉がないので、 自らふくらんだりしぼんだりすることはできない。 私たちが呼吸するときは, ろっ骨の間にある筋肉や横かくまくを動かすことによって, 空気の出し入れをしている。その呼吸の根源はへそにあり、息の根である。
息を吸いこむときは, 筋肉のはたらきでろっ骨を上に上げ、 横かくまくを下に下げて胸の中の体積を大きくする。 すると, 肺がふくらんで空気を取り入れることができる。
また, 息をはき出すとき(火)は, 吸いこむとき(水)とは逆に,ろっ骨を下に下げ, 横かくまくを上に上げて, 胸の中の体積を小さくする。 すると,肺がしぼんで空気を送り出すことができる。
天地自然の呼吸より、息の発するにしたがいて、自ずから水火(カミ)の氣(イキ)舫塊舫塊(モロモロ)の水火與(ミコト)と云うことにして、天之御中主神の水火(カミ)のイキの御形より、阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)の人体の完備を神格化した法則のことを現している。
伊邪那岐・伊邪那美、二柱の「クニヲツクリカタメナス」とは、クニのつづまりキにして、氣なり、イキなり。ツクリカタメナスとは、造り固めることになり、呼吸(息)を自ずから循環させることこそ生命原理の根幹であり、伊邪那岐・伊邪那美はまさにこの呼吸の綾のことを云っているのである。
そして、息の根とは臍(へそ)になり、臍こそ天之御中主神坐す処と云うように繋がるのである。