カタカムナ78首を読み解く
中心図象 フトマニ
万物生々をつかさどるヤマト そしてアメノウズメ
ヤマト ヒネ フトヤ フミトメ
ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
ヒ・・・正火の靈也。天を回る火の靈也、日也、出入息の本也、穴也、米也、非也、否也、氷也、語の下にイに云う時にこのヒを書く也。
ネ・・・火水の靈也。水火の根也、母の靈也、土也、鎮也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
ヤマト ヒネ・・・ヤマトのヤは文(アヤ)のこと、マは水なり。トは火なり。天地の水火(イキ)を文(アヤ)になすという國名にして、万物生々をつかさどるの國なり。これ、ゝ◯火水を文(アヤ)に與みて、Θの如く。マナカのゝは開闢のゝ火なり。このゝ火を本として、万物を産む。故に、ゝ火の本の訓あり。則、天之御中主の神Θ(ミタマ)なり。 天之御中主のゝ火の息の本
フトヤ フミトメ・・・いよいよ火水の二つ與みあって、別れんとし 水中に火を與むが沼地のようになっており 年月が経つが地中に水溢れる所は本と混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす。
解説
ヤマトのヤは文(アヤ)のこと、マは水なり。トは火なり。天地の水火(イキ)を文(アヤ)になすという國名にして、万物生々をつかさどるの國なり。これ、ゝ◯火水を文(アヤ)に與みて、Θの如く。マナカのゝは開闢のゝ火なり。このゝ火を本として、万物を産む。故に、ゝ火の本の訓あり。則、天之御中主の神Θ(ミタマ)なり。 天之御中主のゝ火の息の本
いよいよ火水の二つ與みあって、別れんとし 水中に火を與むが沼地のようになっており 年月が経つが地中に水溢れる所は本と混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす。
トロミ ハユ フナトメ フナミ カエシ コト
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
ロ・・・濁水の靈也。大濁の塊也 、ラリルレの四音はこの一音に凝塊也。故にこの四音に代りてなすことある也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
ハ・・・正火の靈也。地の方(けた)を宰る也、端也、角也、実也、初也、発也、出入息の両を宰る也、土也、髪也、広也、ワに唱うる時は◯の心をなす也。
ユ・・・水中の火の靈也。寛(ゆるやか)也、火水の和也、流水也、従の通音也、爾の通音也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
エ・・・空中の水の靈也。天地の胞衣也、枝也、肢也。
シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。
コ・・・影の火の靈也。男也、女也、総ての人の靈也、凝也、器也、囲也、処也、細也、香也、小也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
トロミ ハユ フナ トメ ・・・火(降り立つ一行)が水中(何もなくなった地上)に與めば、万物基をなし、一より百千に及び及ぶの基が降り、極まりて、至りて重し。真の火の為に動かされて、水働きなして、新たな文明を築いてゆく。 芽かひを開き初めゆるやかに吹き分けられてゆき実りを迎え、人々がそれぞれに放たれいよいよ舫い回る
フナミ カエシ コト ・・・火水の両をつかさどり、和らぎ並びこり睦む者は、文(アヤ)わからぬ暗き世界の人々に、一切の物をして悉く回りその理(ことわり)を知る智恵を発揮する。 日出れば光輝き、天地万物の差別を分けて、照らして、幸いを世界各地に出向きそこに止まる。
解説
火(降り立つ一行)が水中(何もなくなった地上)に與めば、万物基をなし、一より百千に及び及ぶの基が降り、極まりて、至りて重し。真の火の為に動かされて、水働きなして、新たな文明を築いてゆく。 芽かひを開き初めゆるやかに吹き分けられてゆき実りを迎え、人々がそれぞれに放たれいよいよ舫い回る
火水の両をつかさどり、和らぎ並びこり睦む者は、文(アヤ)わからぬ暗き世界の人々に、一切の物をして悉く回りその理(ことわり)を知る智恵を発揮する。 日出れば光輝き、天地万物の差別を分けて、照らして、幸いを世界各地に出向きそこに止まる。
カム ナカラ アメノ フナ フミ
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ラ・・・濁水の靈也。降也、涎也、唾也。
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
ノ・・・水の靈也。回水也、如也、差別(けじめ)を宰る也、切也、割別也、◯也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
カム ナカラ・・・ 暗き世界の人々と一つに睦み 和らぐ時は正中をなし 形無の火、水に搦むが故に、形顕れて輝き 火、水に與みてたまをなして降る。
アメノ フナ フミ・・・常に回りめくる者は必ず正中をなし物の上を覆えば大きく膨れ陰陽循環し、火水よく和らぎ実り太り脹るるの極まりなり 天地始まる一滴、その躰にして、万物の正中をつかさどる也。
解説
暗き世界の人々と一つに睦み 和らぐ時は正中をなし 形無の火、水に搦むが故に、形顕れて輝き 火、水に與みてたまをなして降る。
常に回りめくる者は必ず正中をなし物の上を覆えば大きく膨れ陰陽循環し、火水よく和らぎ実り太り脹るるの極まりなり 天地始まる一滴、その躰にして、万物の正中をつかさどる也。
オホ ナミ ヒメ アメノ ウツメ ヒメ
オ・・・空中の水の靈也。起也、貴也、高也、於(うへ)也。
ホ・・・正火の靈也。母也、火浮(ほのめく)也、尖也、天地万物の初也、陰門也、臍(へそ)也、袋也、ヽ(ほし)也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
ヒ・・・正火の靈也。天を回る火の靈也、日也、出入息の本也、穴也、米也、非也、否也、氷也、語の下にイに云う時にこのヒを書く也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
ノ・・・水の靈也。回水也、如也、差別(けじめ)を宰る也、切也、割別也、◯也。
ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。
ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
ヒ・・・正火の靈也。天を回る火の靈也、日也、出入息の本也、穴也、米也、非也、否也、氷也、語の下にイに云う時にこのヒを書く也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
オホ ナミ ヒメ・・・天に位して起きるものは、賤しからず 天地万物の始め 水火和らき 心と心が與みてゝをなす 真の火、万物を興し、動かし、はたらきよく育て、よく人を助ける
アメノ ウツメ ヒメ・・・アメとは穴也、◯也とありて、天之御中主のめくりの輪をアという。ナは正火の灵也。よく物を動かすの活用あり。 くみ、みち、あふれ、吹浮み、昇らんとするほどの高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合躰の至り、極まりにして、あやわからぬほどに 列なりくみ芽かえを生し、花咲実る 万物を生み 回らされば万倍をなす
解説
天に位して起きるものは、賤しからず 天地万物の始め 水火和らき 心と心が與みてゝをなす 真の火、万物を興し、動かし、はたらきよく育て、よく人を助ける
アメとは穴也、◯也とありて、天之御中主のめくりの輪をアという。ナは正火の灵也。よく物を動かすの活用あり。 くみ、みち、あふれ、吹浮み、昇らんとするほどの高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合躰の至り、極まりにして、あやわからぬほどに 列なりくみ芽かえを生し、花咲実る 万物を生み 回らされば万倍をなす
ハニ ヤキ ウツメ カム ナカラ オキツ フトマ
ハ・・・正火の靈也。地の方(けた)を宰る也、端也、角也、実也、初也、発也、出入息の両を宰る也、土也、髪也、広也、ワに唱うる時は◯の心をなす也。
ニ・・・火水の靈也。天地也 、日月也、水火の凝也、丹(あかき)也、非也、従也。
ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。
キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。
ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。
ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ラ・・・濁水の靈也。降也、涎也、唾也。
オ・・・空中の水の靈也。起也、貴也、高也、於(うへ)也。
キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。
ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
ハニ ヤキ ウツメ・・・ここにかしこに よく産み出し、氣垂らし 昇るも、降りるも共に皆動き列なり與み夫の後へ付いてめぐる
カム ナカラ・・・ 天を回りて、その働き搦みて尽きることなく、一つに睦みヲトコの火の正中に並び細やかに渦巻く水は氣をひらく
オキツ フトマ・・・起こるものは浮かび、脹れ命の息を列なり続け 時を経て万物の基をなし 永き世回りて、尽きることなき
解説
ここにかしこに よく産み出し、氣垂らし 昇るも、降りるも共に皆動き列なり與み夫の後へ付いてめぐる
天を回りて、その働き搦みて尽きることなく、一つに睦みヲトコの火の正中に並び細やかに渦巻く水は氣をひらく
起こるものは浮かび、脹れ命の息を列なり続け 時を経て万物の基をなし 永き世回りて、尽きることなき
ハシ フトヤ ユマリ ネキ
ハ・・・正火の靈也。地の方(けた)を宰る也、端也、角也、実也、初也、発也、出入息の両を宰る也、土也、髪也、広也、ワに唱うる時は◯の心をなす也。
シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。
ユ・・・水中の火の靈也。寛(ゆるやか)也、火水の和也、流水也、従の通音也、爾の通音也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
リ・・・濁水の靈也。息息(いい)の両也、人也、割別(さきわく)也、涎也、唾也。 ※リの法則・・・逆らわずして、共に循環する。 言霊秘書 p450
ネ・・・火水の靈也。水火の根也、母の靈也、土也、鎮也。
キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。
ハシ フトヤユマリ ネキ・・・芽かひを開くの初め 天の息を回り開いて、万物を割別け、生せしむる幸い 千年万年先もくみこりて有る物を発ちゆるやかに続き向かい共に循環する 母は産出するの本 貴きもの。
解説
芽かひを開くの初め 天の息を回り開いて、万物を割別け、生せしむる幸い 千年万年先もくみこりて有る物を発ちゆるやかに続き向かい共に循環する 母は産出するの本 貴きもの。
78首の解説
ヤマト ヒネ フトヤ フミトメ
ヤマトのヤは文(アヤ)のこと、マは水なり。トは火なり。天地の水火(イキ)を文(アヤ)になすという國名にして、万物生々をつかさどるの國なり。これ、ゝ◯火水を文(アヤ)に與みて、Θの如く。マナカのゝは開闢のゝ火なり。このゝ火を本として、万物を産む。故に、ゝ火の本の訓あり。則、天之御中主の神Θ(ミタマ)なり。 天之御中主のゝ火の息の本
いよいよ火水の二つ與みあって、別れんとし 水中に火を與むが沼地のようになっており 年月が経つが地中に水溢れる所は本と混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす。
トロミ ハユ フナトメ フナミ カエシ コト
火(降り立つ一行)が水中(何もなくなった地上)に與めば、万物基をなし、一より百千に及び及ぶの基が降り、極まりて、至りて重し。真の火の為に動かされて、水働きなして、新たな文明を築いてゆく。 芽かひを開き初めゆるやかに吹き分けられてゆき実りを迎え、人々がそれぞれに放たれいよいよ舫い回る
火水の両をつかさどり、和らぎ並びこり睦む者は、文(アヤ)わからぬ暗き世界の人々に、一切の物をして悉く回りその理(ことわり)を知る智恵を発揮する。 日出れば光輝き、天地万物の差別を分けて、照らして、幸いを世界各地に出向きそこに止まる。
カム ナカラ アメノ フナ フミ
暗き世界の人々と一つに睦み 和らぐ時は正中をなし 形無の火、水に搦むが故に、形顕れて輝き 火、水に與みてたまをなして降る。
常に回りめくる者は必ず正中をなし物の上を覆えば大きく膨れ陰陽循環し、火水よく和らぎ実り太り脹るるの極まりなり 天地始まる一滴、その躰にして、万物の正中をつかさどる也。
オホ ナミ ヒメ アメノ ウツメ ヒメ
天に位して起きるものは、賤しからず 天地万物の始め 水火和らき 心と心が與みてゝをなす 真の火、万物を興し、動かし、はたらきよく育て、よく人を助ける
アメとは穴也、◯也とありて、天之御中主のめくりの輪をアという。ナは正火の灵也。よく物を動かすの活用あり。 くみ、みち、あふれ、吹浮み、昇らんとするほどの高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合躰の至り、極まりにして、あやわからぬほどに 列なりくみ芽かえを生し、花咲実る 万物を生み 回らされば万倍をなす
ハニ ヤキ ウツメ カム ナカラ オキツ フトマ
ここにかしこに よく産み出し、氣垂らし 昇るも、降りるも共に皆動き列なり與み夫の後へ付いてめぐる
天を回りて、その働き搦みて尽きることなく、一つに睦みヲトコの火の正中に並び細やかに渦巻く水は氣をひらく
起こるものは浮かび、脹れ命の息を列なり続け 時を経て万物の基をなし 永き世回りて、尽きることなき
ハシ フトヤ ユマリ ネキ
芽かひを開くの初め 天の息を回り開いて、万物を割別け、生せしむる幸い 千年万年先もくみこりて有る物を発ちゆるやかに続き向かい共に循環する 母は産出するの本 貴きもの。
現代語訳
ヤマト ヒネ フトヤ フミトメ
ヤマトのヤは文(アヤ)のこと、マは水なり。トは火なり。天地の水火(イキ)を文(アヤ)になすという國名にして、万物生々をつかさどるの國なり。
これ、ゝ◯火水を文(アヤ)に與みて、Θの如く。
マナカのゝは開闢のゝ火なり。
このゝ火を本(モト)として、万物を産む。
故に、ゝ火の本の訓あり。
則、天之御中主の神Θ(ミタマ)なり。
天之御中主のゝ火の息の本。
いよいよ陸が出現し、人々は地上へ降りたって行く。
潮は引いたが、沼地のようになっており 年月が経っても地中に水溢れる所は元の地上の姿からは想像ができないくらいに混沌としている。
しかし、天地はしっかりと開けて、その天地又、穏やかさもある。
トロミ ハユ フナトメ フナミ カエシ コト
火(降り立つ一行)が水中(何もなくなった地上)を開拓すれば、文明の基礎をとなり、一から再び営みを広げてゆく基となる者たちが降り、極まりて、至りて重し。
真の火の為に動かされて、水働きなして、新たな文明を築いてゆく。
芽かひを開き初め、ゆるやかに吹き分けられてゆき実りを迎え、人々がそれぞれに放たれいよいよ舫(もや)い回る。
火水の両をつかさどり、和らぎ並びこり睦む者は、文(アヤ)わからぬ暗き世界の人々に、一切の物をして悉(ことごと)く回り、その理(ことわり)を知る智恵を発揮する。
日出れば光輝き、天地万物の差別を分けて、照らして、幸いを世界各地に出向きそこに止まる。
カム ナカラ アメノ フナ フミ
暗き世界の人々と一つに睦み 和らぐ時は正中をなし 形無の火、水に搦むが故に、形顕れて輝き 火、水に與みてたまをなして降る。
常に回りめくる者は、必ず正中をなし物の上を覆えば大きく膨れ、陰陽循環し、火水よく和らぎ実り太り脹れるの極まりなり。
天地始まる一滴、その躰にして、万物の正中をつかさどる也。
オホ ナミ ヒメ アメノ ウツメ ヒメ
天に位して起きるものは、賤しからず 天地万物の始め 水火和らぎ 心と心が與みてゝをなす。
真の火、万物を興し、動かし、はたらきよく育て、よく人を助ける。
生命を生み出し場をなごし、離れず くみ、みち、あふれ、吹浮み、昇らんとするほどの高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合躰の至り、極まりにして、あやわからぬほどに 列なりくみ芽かえを生し、花咲実る 万物を生み 回らされば万倍をなす。(女性は細やかな配慮ができ、よく人と睦み、愛情に溢れ、優しさで包み込んでくれる。差別もなく全ての人に愛を与えてくれる存在。女性が各地にいることでより復興の活気が湧いてくる。)
ハニ ヤキ ウツメ カム ナカラ オキツ フトマ
ここにかしこに よく産み出し、氣垂らし 昇るも、降りるも共に皆動き列なり與み夫の後へ付いてめぐる。(女性は、子供を産みながらも、よく氣をきかせ、夫と共に山へ登も降るも共に付いて歩んでくれる。)
世界を回りて、その働きは至る所に尽きることなく、心を一つに睦み、ヲトコの火の正中に並び、細やかによく動き愛を振りまいてくれる。
新たな命の息を列なり続け 時を経て文明の基礎を構築し 永き世回りて、尽きることなき
ハシ フトヤ ユマリ ネキ
人類の新たな芽を開くはじめは、天の息をめぐり開いて、どんな困難も一歩ずつ乗り越え、生きてゆくことこそが幸いである。
千年万年先も繋がる命を生み出して、ゆるやかに人類は続き、自然と共に循環する。
母は新たな生命を産出する本(モト) 貴きもの。
あとがき
この世の全ては森羅万象の理に基づいている。カタカムナの75首からは未来の世界を示している。
そして、新たな文明の基礎を築いてゆく人々にとって、女性の存在がいかに大きなものかを78首では説いている。
女性は細やかな配慮ができ、よく人と睦み、愛情に溢れ、優しさで包み込んでくれる。差別もなく全ての人に愛を与えてくれる存在。女性が各地にいることでより復興の活気が湧いてくる。
新たな生命を宿し産出する貴き母、男に開拓の活力を与えてくれる愛、そして周りに優しさと配慮の氣配り、新たな文明の芽を育んでゆく中で女性の存在はとても貴きもので有る。
アメノウズメの言靈の想念にはそういう愛に溢れた貴き女性を描写していた。記紀に登場するアメノウズメの描写とはかけ離れた表現だ。
それにしてもヤマトの民は遠い過去にも未来までも暗き世界に日をめぐらす存在なのだと改めて気付かされた。
未曾有の大災害の後に新たな文明を育み、そして世界にもその智恵を広めんと広がって行くという。
日本人はよく睦み合う民族である。過去も未来も日本人とは世界の始めには母なる働きをしていたし、これからもして行くのだろう。まさに万物生々をつかさどるヤマトとは、アメノウズメであり、女性を象徴している名だということではないだろうか。