カタカムナ76首を読み解く
中心図象ヤタノカカミ 発生原理
終わりと始まり
カム ナカラ アマ ワレマ アメノ クソムス
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ラ・・・濁水の靈也。降也、涎也、唾也。
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
ワ・・・水火の靈也。国土也、水火水(しほみず)也、水の◯(わ)也、万物の形を宰る也。
レ・・・濁水の靈也。涎也、唾也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
ノ・・・水の靈也。回水也、如也、差別(けじめ)を宰る也、切也、割別也、◯也。
ク・・・影の火の靈也。氣(いき)の降る也、与也、土也、黒也、香也、濁也。
ソ・・・火水の靈也。形の無也、遅也、揃也、塩也、白也、底也、背也、始也、山也、磯也、所也。
ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。
ス・・・水中の火の靈也。澄也、洲也、直也、鳥也、穴也、差別也、黒也、文(かざり)なき也、一(すいち)也、住也。
カム ナカラ・・・火の働きは物を分かち、物を砕き、差別する 火中に水與むときは、則消失しなえる 盛者必衰の理。 一年に合すれば、七月六日時分迄に火盛んになる。それは、彼(カ)の火水(星)合うなり。天に在りながら地を呼びて與むのとき。故に、重くして下知をなす。教えは明らかなれども、その教えを明らかならずと思う。これをウタカフと云う。澄むは上り、濁るは降る也。
アマ ワレマ・・・水氣、続き搦み 空の青き色に、霧や霞の水かかりて、白きとも、青きとも分からぬ色になる 潮満つにあらざれば、なすことなし。潮離れる時は、形をなす。 濁水 めぐりめくる
アメノ クソ ムス・・・空中の水は、常にめぐり海水は国土をめぐる 本と混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす、顕れしより、又本元降る、天の父の火降りるに依て、万物を動かし出す。 昇るはたらきの水は形を顕す。又、昇らしむる火の躰は隠れて、形見えず。世に消失たること。 火は水の底に入りて、形を隠して、水ばかり昇りて、きよらかになる。水の上に、一つの凝りのできたることなり。則、嶋なり。
解説
火の働きは物を分かち、物を砕き、差別する 火中に水與むときは、則消失しなえる 盛者必衰の理。 一年に合すれば、七月六日時分迄に火盛んになる。それは、彼(カ)の火水(星)合うなり。天に在りながら地を呼びて與むのとき。故に、重くして下知をなす。教えは明らかなれども、その教えを明らかならずと思う。これをウタカフと云う。澄むは上り、濁るは降る也。
水氣、続き搦み 空の青き色に、霧や霞の水かかりて、白きとも、青きとも分からぬ色になる 潮満つにあらざれば、なすことなし。潮離れる時は、形をなす。 濁水 めぐりめくる。
空中の水は、常にめぐり海水は国土をめぐる 本と混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす、顕れしより、又本元降る、天の父の火降りるに依て、万物を動かし出す。 昇るはたらきの水は形を顕す。又、昇らしむる火の躰は隠れて、形見えず。世に消失たること。 火は水の底に入りて、形を隠して、水ばかり昇りて、きよらかになる。水の上に、一つの凝りのできたることなり。則、嶋なり。
オキ ヤホマ カム ウツシ
オ・・・空中の水の靈也。起也、貴也、高也、於(うへ)也。
キ・・・影の火の靈也。氣(いき)也、正中也、限也、生也、草也、貴也、来也、香也、土。
ヤ・・・火水の靈也。文(あや)也、和也、沼也、家也、否也、水火の両を宰る也、反(うらはら)の義をなす也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
ホ・・・正火の靈也。母也、火浮(ほのめく)也、尖也、天地万物の初也、陰門也、臍(へそ)也、袋也、ヽ(ほし)也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。
ウ・・・空中の水の靈也。浮き昇る也、動也、生也、暗也。
ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。
シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。
オキ ヤホマ ・・・高き土 に家東天のとがる もとに向かふて、来る処
カム ウツシ・・・火昇りては、百丈の殿舎も一時に滅す。潜るときは、爐中に埋みて、掌を以覆う。 睦み究れば、遂に形隠して、無に至る。 浮昇り列なりくむ 万物の始めは皆水也。
解説
高き土 に家東天のとがる もとに向かふて、来る処
火昇りては、百丈の殿舎も一時に滅す。潜るときは、爐中に埋みて、掌を以覆う。 睦み究れば、遂に形隠して、無に至る。 浮昇り列なりくむ 万物の始めは皆水也。
スヘ カエシ フナ コロシ
ス・・・水中の火の靈也。澄也、洲也、直也、鳥也、穴也、差別也、黒也、文(かざり)なき也、一(すいち)也、住也。
へ・・・正火の靈也。膨也、隔也、経也、緯也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
エ・・・空中の水の靈也。天地の胞衣也、枝也、肢也。
シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。
フ・・・正火の靈也。火水の両を宰る也、経(ふる)也、含也、太也、吹也、覆也、語の下にウにひびくものはこのフに移りて書く也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
コ・・・影の火の靈也。男也、女也、総ての人の靈也、凝也、器也、囲也、処也、細也、香也、小也。
ロ・・・濁水の靈也。大濁の塊也 、ラリルレの四音はこの一音に凝塊也。故にこの四音に代りてなすことある也。
シ・・・昇る水の靈也。始也、終也、死也、己也、幸也、司也、育也、石也、出水也、印也、進也、繁也、為限(しきる)也。
スヘ カエシ・・・ 水上の所に住する天地(あめつち)に渾沌とくこもれる一物のゝ、脹れ立ち 別つ 彼(かの)渾沌一滴わかるるに随ふて、衣をきる、一粒の籾の形をなせしことなり。これ、オノレと起こり、まろかれたることにして起こり、まろかれるは是形をなす始め也。是オノコロジマと云う。
フナ コロシ・・・家をフクというも、柱の上、梁の上を、千草を以て與みて、ふくれ太りて、遂に吹き別れとすることなり。物の上へをおほへば、大きにふくる。広がりたる物を凝りし、昇たる物を降ろし、袋の中へ潜め入れ 住む処を外へ移らず、定め 降り、極まりて、至りて重し 形無き本来の水火には、去るも無く、来るもなく、生もなく、滅もなく、只自然たるのみ
解説
水上の所に住する天地(あめつち)に渾沌とくこもれる一物のゝ、脹れ立ち 別つ 彼(かの)渾沌一滴わかるるに随ふて、衣をきる、一粒の籾の形をなせしことなり。これ、オノレと起こり、まろかれたることにして起こり、まろかれるは是形をなす始め也。是オノコロジマと云う。
家をフクというも、柱の上、梁の上を、千草を以て與みて、ふくれ太りて、遂に吹き別れとすることなり。物の上へをおほへば、大きにふくる。広がりたる物を凝りし、昇たる物を降ろし、袋の中へ潜め入れ 住む処を外へ移らず、定め 降り、極まりて、至りて重し 形無き本来の水火には、去るも無く、来るもなく、生もなく、滅もなく、只自然たるのみ
カム ナカラ ア ナ アマ ハユ ユツ
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ラ・・・濁水の靈也。降也、涎也、唾也。
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
ハ・・・正火の靈也。地の方(けた)を宰る也、端也、角也、実也、初也、発也、出入息の両を宰る也、土也、髪也、広也、ワに唱うる時は◯の心をなす也。
ユ・・・水中の火の靈也。寛(ゆるやか)也、火水の和也、流水也、従の通音也、爾の通音也。
ユ・・・水中の火の靈也。寛(ゆるやか)也、火水の和也、流水也、従の通音也、爾の通音也。
ツ・・・火中の水の靈也。渦巻也、列(つらなる)也、続也、積也、約也。
カム ナカラ・・・高きに睦み連なり さながら糸を以て繋ぎたるが如く 火水和らき凝るか、即ち生(な)る也。穂の生(な)る、実の生(な)る、陰陽の循環して、火水能(よ)く和らく。 家は、子孫にいき輝きめくる処也。 列なり氣を発(ひら)く。
アナ アマ ハユ ユツ・・・天之御中主のゝの火 空と海と向かい合いて、広き 万物を開き始め ゆるやかに 万物皆火水の和くより顕れる。これより生するの理。 列なるものはついにつづまり、つづまるものは又開けてつづく。
解説
高きに睦み連なり さながら糸を以て繋ぎたるが如く 火水和らき凝るか、即ち生(な)る也。穂の生(な)る、実の生(な)る、陰陽の循環して、火水能(よ)く和らく。 家は、子孫にいき輝きめくる処也。 列なり氣を発(ひら)く。
天之御中主のゝの火 空と海と向かい合いて、広き 万物を開き始め ゆるやかに 万物皆火水の和くより顕れる。これより生するの理。 列なるものはついにつづまり、つづまるものは又開けてつづく。
コナ カムミ マリ アメノ コト ミチ ヨミ カム アマ
コ・・・影の火の靈也。男也、女也、総ての人の靈也、凝也、器也、囲也、処也、細也、香也、小也。
ナ・・・火水の靈也。和也、女也、流也、下知也、正中の靈也、凝也、双也、頭也、無也、生也、鳴也、汝也、過去、現在、未来にわたる靈也、納也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
リ・・・濁水の靈也。息息(いい)の両也、人也、割別(さきわく)也、涎也、唾也。 ※リの法則・・・逆らわずして、共に循環する。 言霊秘書 p450
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
メ・・・火中の水の靈也。潤水也、回也、芽也、正中を宰る也、女也、米也、海草也、馬也、群也、下知也。
ノ・・・水の靈也。回水也、如也、差別(けじめ)を宰る也、切也、割別也、◯也。
コ・・・影の火の靈也。男也、女也、総ての人の靈也、凝也、器也、囲也、処也、細也、香也、小也。
ト・・・男也、轟也、解也、飛也、基也、人也、与也、止め也、昇也、速也、前也、所也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
チ・・・水中の火の靈也。胎内の火の靈也。血也、地中の火也、草也、剣也、風也、父の靈(たま)也、息の本也、五穀也、鳥の靈(たま)也、一也、年、月、日、時の靈(たま)也、隔限也。
ヨ・・・水火の靈也。与也、女男の契也、淀也、齢也、下知也。
ミ・・・火中の水の靈也。潤水也、正中を宰る也、月の靈也、貴也、虫也、五穀也、渦巻也、暗也。
カ・・・煇火の靈也。影也、別也、香也、必也、黒也、暗也、大也、上也、数也、疑也、高也、限也、如是也、陽の昇也、家也、草也、是有也、搦也。
ム・・・水中の水の靈也。潤水也。無也、空也、息の終也、暗也、結也、睦也、渦巻也、黒也。
ア・・・空中の水の靈也。無にして有也。五十連の総名也、天也、海也、吾也、自然(おのつから)也、◯也。
マ・・・火中の水の靈也。潤水也、向也、眼也、回也、間也、曲也、大也、広也、円也、甚也、狗也、多也、女也。
コナ カムミ マリ・・・小さき一行はわれと一つ並び 輝く火は日輪にして、永き世天を回りて、そのはたらき搦みて尽きることなし 心と心と結び列ね睦み そのゝの一滴、天地の始めゆえに、正中をつかさどる 万物、これより文目(あやめ)を分つ。葦原豊中津國、此時にあたって、國の國たることになる 火水の息、逆らわずして、共に循環するの形。
アメノ コト ミチ・・・ 火氣の和して、水の形をなす処にて、初めて人アメと云う。アメは空水の回る水の故に、空中に有りて、降る道をアメと云う。正く地に落ちて後、水と唱えて、アメとは言ず、本の混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす。顕れしより、又本元降り、すべて上より下へ降ろす如く火水の凝りにして皆人なればこそ、器 今、水中の火灵のゝ割分かれて、百千に及び昇る そのゝの一滴、天地の始めゆえに、正中をつかさどる 一より百千に及びて、息の本をなす。
ヨミ カム アマ・・・カ(彼)の力の是にくみ、又彼と此れと與み 父の火、母の水と連なり、結び、凝りて、秀でるなり。 輝く火灵にして、輝くはこれ火の働きにして、正き火の躰は輝くものに非ず。影は、これ正き躰に非ず。働きなるが故に、輝く火の灵の影なり。心と心と結び列ね睦み ◯輪は円満の義にして、欠けることなき時は、諸々の物を解きて、解かざることなし。万物、これより文目(あやめ)を分つ。葦原豊中津國、此時にあたって、國の國たることになる
解説
小さき一行はわれと一つ並び 輝く火は日輪にして、永き世天を回りて、そのはたらき搦みて尽きることなし 心と心と結び列ね睦み そのゝの一滴、天地の始めゆえに、正中をつかさどる 万物、これより文目(あやめ)を分つ。葦原豊中津國、此時にあたって、國の國たることになる 火水の息、逆らわずして、共に循環するの形。
火氣の和して、水の形をなす処にて、初めて人アメと云う。アメは空水の回る水の故に、空中に有りて、降る道をアメと云う。正く地に落ちて後、水と唱えて、アメとは言ず、本の混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす。顕れしより、又本元降り、すべて上より下へ降ろす如く火水の凝りにして皆人なればこそ、器 今、水中の火灵のゝ割分かれて、百千に及び昇る そのゝの一滴、天地の始めゆえに、正中をつかさどる 一より百千に及びて、息の本をなす。
カ(彼)の力の是にくみ、又彼と此れと與み 父の火、母の水と連なり、結び、凝りて、秀でるなり。 輝く火灵にして、輝くはこれ火の働きにして、正き火の躰は輝くものに非ず。影は、これ正き躰に非ず。働きなるが故に、輝く火の灵の影なり。心と心と結び列ね睦み ◯輪は円満の義にして、欠けることなき時は、諸々の物を解きて、解かざることなし。万物、これより文目(あやめ)を分つ。葦原豊中津國、此時にあたって、國の國たることになる
76首の解説
カム ナカラ アマ ワレマ アメノ クソムス
火の働きは物を分かち、物を砕き、差別する 火中に水與むときは、則消失しなえる 盛者必衰の理。 一年に合すれば、七月六日時分迄に火盛んになる。それは、彼(カ)の火水(星)合うなり。天に在りながら地を呼びて與むのとき。故に、重くして下知をなす。教えは明らかなれども、その教えを明らかならずと思う。これをウタカフと云う。澄むは上り、濁るは降る也。
水氣、続き搦み 空の青き色に、霧や霞の水かかりて、白きとも、青きとも分からぬ色になる 潮満つにあらざれば、なすことなし。潮離れる時は、形をなす。 濁水 めぐりめくる。
空中の水は、常にめぐり海水は国土をめぐる 本と混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす、顕れしより、又本元降る、天の父の火降りるに依て、万物を動かし出す。 昇るはたらきの水は形を顕す。又、昇らしむる火の躰は隠れて、形見えず。世に消失たること。 火は水の底に入りて、形を隠して、水ばかり昇りて、きよらかになる。水の上に、一つの凝りのできたることなり。則、嶋なり。
オキ ヤホマ カム ウツシ
高き土 に家東天のとがる もとに向かふて、来る処
火昇りては、百丈の殿舎も一時に滅す。潜るときは、爐中に埋みて、掌を以覆う。 睦み究れば、遂に形隠して、無に至る。 浮昇り列なりくむ 万物の始めは皆水也。
スヘ カエシ フナ コロシ
水上の所に住する天地(あめつち)に渾沌とくこもれる一物のゝ、脹れ立ち 別つ 彼(かの)渾沌一滴わかるるに随ふて、衣をきる、一粒の籾の形をなせしことなり。これ、オノレと起こり、まろかれたることにして起こり、まろかれるは是形をなす始め也。是オノコロジマと云う。
家をフクというも、柱の上、梁の上を、千草を以て與みて、ふくれ太りて、遂に吹き別れとすることなり。物の上へをおほへば、大きにふくる。広がりたる物を凝りし、昇たる物を降ろし、袋の中へ潜め入れ 住む処を外へ移らず、定め 降り、極まりて、至りて重し 形無き本来の水火には、去るも無く、来るもなく、生もなく、滅もなく、只自然たるのみ
カム ナカラ ア ナ アマ ハユ ユツ
高きに睦み連なり さながら糸を以て繋ぎたるが如く 火水和らき凝るか、即ち生(な)る也。穂の生(な)る、実の生(な)る、陰陽の循環して、火水能(よ)く和らく。 家は、子孫にいき輝きめくる処也。 列なり氣を発(ひら)く。
天之御中主のゝの火 空と海と向かい合いて、広き 万物を開き始め ゆるやかに 万物皆火水の和くより顕れる。これより生するの理。 列なるものはついにつづまり、つづまるものは又開けてつづく。
コナ カムミ マリ アメノ コト ミチ ヨミ カム アマ
小さき一行はわれと一つ並び 輝く火は日輪にして、永き世天を回りて、そのはたらき搦みて尽きることなし 心と心と結び列ね睦み そのゝの一滴、天地の始めゆえに、正中をつかさどる 万物、これより文目(あやめ)を分つ。葦原豊中津國、此時にあたって、國の國たることになる 火水の息、逆らわずして、共に循環するの形。
火氣の和して、水の形をなす処にて、初めて人アメと云う。アメは空水の回る水の故に、空中に有りて、降る道をアメと云う。正く地に落ちて後、水と唱えて、アメとは言ず、本の混沌の一物より天地と開けて、その天地又渾沌のまどかをなす。顕れしより、又本元降り、すべて上より下へ降ろす如く火水の凝りにして皆人なればこそ、器 今、水中の火灵のゝ割分かれて、百千に及び昇る そのゝの一滴、天地の始めゆえに、正中をつかさどる 一より百千に及びて、息の本をなす。
カ(彼)の力の是にくみ、又彼と此れと與み 父の火、母の水と連なり、結び、凝りて、秀でるなり。 輝く火灵にして、輝くはこれ火の働きにして、正き火の躰は輝くものに非ず。影は、これ正き躰に非ず。働きなるが故に、輝く火の灵の影なり。心と心と結び列ね睦み ◯輪は円満の義にして、欠けることなき時は、諸々の物を解きて、解かざることなし。万物、これより文目(あやめ)を分つ。葦原豊中津國、此時にあたって、國の國たることになる
現代語訳
カム ナカラ アマ ワレマ アメノ クソムス
火の働きは物を分かち、物を砕き、差別する。
火中に水與むときは、則消し失なえる 盛者必衰の理。
一年に合すれば、七月六日時分迄に火盛んになる。
それは、彼(カ)の火水(星)合うなり。
天の星が地球に衝突する。
故に、重くして下知をなす(神命を降す)。
教えは明らかなれども、その教えを明らかならずと思い疑いなきよう心得よ。
澄むは上り、濁るは降る也。
水氣、続き搦み 空の青き色に、霧や霞の水かかりて、白きとも、青きとも分からぬ色になる。
潮満つにあらざれば、なすことなし。
潮離れる時は、陸の形をなす。
濁水が地上を覆い めぐりめくる。
空中の水は、常にめぐり海水は国土をめぐる。
本と混沌の一物より天地と開けて、その天地、又渾沌のまどかをなし、顕れしより、又本元降る。
天の父の火降りるに依て、万物を動かし出す。(星が地球に火となり降りることで世界を動かし出す。)
昇るはたらきの水は形を顕す。(大津波となって押し寄せる。)
又、昇らしむる火の躰は隠れて、形見えず、世に消失たること。(大津波を起こした星は地中に入り込み姿は見えなくなり消失する。)
火は水の底に入りて、形を隠して、水ばかり昇りて、きよらかになる。(全てが大津波に呑み込まれ、地上が姿を消し、一面海になる)
水の上に、一つの凝りのできたることなり。則、嶋なり。
オキ ヤホマ カム ウツシ
高き土がある山の上に向かい居住する処となる。
火昇りては、どんな立派な殿堂も一時に滅す。
潜るときは、囲炉裏を囲んで、掌を暖める。
そのような隕石衝突が起これば、今までの文明は形を隠して、無に至る。
浮昇り列なりくむ 万物の始まりは皆なにもないところから始まる。
スヘ カエシ フナ コロシ
水上の出た所に住む天地(あめつち)に渾沌をとく、じっとこもっている一物のゝ生き延びた人々はこれまでの生活とは別れた。
隕石衝突の渾沌の出来事から生き延びた人たちはに成り行きに任せ、さまざまな思いを抱く。
一粒の籾の形をなせしことなり。(世紀の大天災から生き延びたこそのこと)
これは、オノレが対処し、免れたことで起こり、人々が集まったことで是形をなす始め也。これをオノコロジマと云う。
山の上に家を造り、遂に自立した生活が始まる。
その集落は、大きくふくらみ。
開拓し広がり、避難した人々はその地でひっそりと住む処を定め、 生活を営んでゆく。
自然に寄り添った生活は、富も無く、貧困もなく只自然たるのみ。
カム ナカラ ア ナ アマ ハユ ユツ
高き土地に生活の営みを築き、人々は結束し、火水和らぎ安定してゆく、即ち生きるということ也。
新たな文明が実り、陰陽の循環をして、火水能(よ)く和らく。
家は、子孫にいき輝きめくる処也。
人々は列なり氣を発(ひら)く。
天之御中主のゝの火 空と海と向かい合いて、広き 万物を開き始め ゆるやかに 万物皆火水の和くより顕れる。
これより生するの理。
列なるものはついにつづまり、つづまるものは又開けてつづく。
コナ カムミ マリ アメノ コト ミチ ヨミ カム アマ
小さき一行はわれと一つ並び 輝く火は日輪にして、永き世天を回りて、そのはたらき搦みて尽きることなし。
心と心と結び列ね睦み そのゝの一滴、天地の始めゆえに、正中をつかさどる。
万物、これより文目(あやめ)を分つ。
葦原豊中津國、此時にあたって、國の國たることになる。
火水の息、逆らわずして、共に循環するの形。
満ち溢れた海は徐々に引き、陸地が姿を顕す処に、初めての人地上に降りたつ。
混沌とした世界を生き延びた集団より天地と開けて、その姿を現した陸地は渾沌だが、人々は円満になる。
その地に降り立ち、人の根本に戻り、すべて上より下へ降りたち、火水の凝りにしての人なればこその器 今、新たな創造がゝより割分かれて、百千に及び昇る。
そのゝの集団、天地の始めゆえに、正中をつかさどる。
一より百千に及びて、息の本をなす。
カ(彼)の力の是とくみ、又彼と此れと與み 父の火、母の水と連なり、結び、凝りて、秀でるなり。
輝く火灵にして、輝くはこれ火の働きにして、正き火の躰は輝くものに非ず。
影は、これ正き躰に非ず。
働きなるが故に、輝く火の灵の影なり。
心と心と結び列ね睦み ◯輪は円満の義にして、欠けることなき時は、諸々の物を解きて、解かざることなし。
万物、これより文目(あやめ)を分つ。葦原豊中津國、此時にあたって、國の國たることになる。
あとがき
盛者必衰の理において、現在の行きすぎた文明は形を無くす。それは、火水(カミ)がこの世に顕現し、隕石として地上に衝突するという。
これもまた火(隕石)が水(地球)に合わさることで、地上の水が動き世界中の陸が一掃される。
そして、山の上に逃れた人々は、その地で居住地を造り上昇した海面が引くのを待つ。
海と空との境目がわからぬくらいに霧で霞んでいる。しかし、ひと時が過ぎたころに潮が引き陸地が再び姿を現してくる。
人々は、渾沌とした陸に降り、新たな文明を築いてゆく。そこには今までの文明は無く、人は再びゼロから新たな生命を営み始める。
盛者必衰の理。春夏秋冬と森羅万象の理の中で循環が繰り返されてゆく、人々の混乱と混沌は一掃され、再び新たな芽を育んでゆくということが示されている。カタカムナによって人類の進べき循環の仕組み。終わりは始まりであり、始まりは正中をつかさどる。
我々は新たな文明を育むときに火水の教えをよく理解し、森羅万象の理の中で天之御中主のゝの真の火に立ち返り命を繋いでゆくという。
カタカムナは新たな命を育み人が営みを絶やさずにゆくことを壮大な物語として道案内をしてくれている。
生き延びた各地の人々は再び睦み◯輪になり新たな人類の歴史を造ってゆくのだろう。そして始まりとは終わりを常に兼ね備えている。それが盛者必衰の理。