TENMON JITEN

「ス」の言灵とは|一言法則・意味・水火構造|天聞解読事典

言灵50音・一言法則原文と現代解説を分離

「ス」の言灵を、『言灵秘書』の一言法則と五十連上の位置から読みます。列挙語を一つの固定的意味へ縮約しません。

サ行・第3位

原文・一言法則

ス・・・水中の火の靈也。澄也、洲也、直也、鳥也、穴也、差別也、黒也、文(かざり)なき也、一(すいち)也、住也。

出典:『言灵秘書』「五十行一言法則」(音別本文 P468)

水火分類

水中の火の靈。これは文献内の分類名であり、現代科学の分類ではありません。

主要語

澄也、洲也、直也、鳥也、穴也、差別也、黒也、文(かざり)なき也、一(すいち)也、住也

構造的な読み方

原文に列挙された語は、この音が資料内の複数の関係で働く範囲を示します。所属行の「躰」と一音の「用」を分け、語順・前後音・呼吸を含む文脈へ戻して確認します。

証拠と確度

  • 原文引用:資料本文の文字転記
  • 水火・位置:資料本文/公開構造案内
  • 現代説明:天聞解読による解説
  • カタカムナ・古事記・密教:直接根拠未登録のため関係を生成しない

関連

言灵事典言灵秘書五十音一覧一言法則水火分類

隣接音

言霊秘書本文|ス(SA行)

五十連位置
ス(SA行)
水火分類
水中の火灵
出典頁
P468
宣言法則数
10

原文

此スの一音に、十をの法則あり。

㊀澄也。此スの音は、水中の火灵にして、火は水の底に入りて、形を隠して、水斗り昇りて、きよらかなる音の故に、スメル也。メルの反ム也。故に、スムとも云。前に解か如く、ラリルレロの濁りは、降るなり。今は、昇水の灵にして、スメルはひとり昇る也。故に、スメル也と有。

㊁洲也。偖、漢字の註にも、住は水上の所に住するを云とあり。皇国の語にも、水の上に、一つの凝りの出来たる事なり。即、嶋なり。こるものは火なり。しかれは、今スの音は、水中の火灵なれは、ス也と有なり。

㊂直也。スグの反スにして、スはス一の義。言行飾り無きを、直と云。スの音は、水中の火灵にして、火、水中に凝れは、水弥(いよいよ)昇る。火強けれは、罐中(カンチュウ)の湯氣すみ昇るか如し。其昇る水は、ス一にして曲らす。又、飾り無し。故に、スの音に直也とある。総て此一行は、昇水の灵の中に、或は水中の火灵、又は火水の灵と差別あることは、心得の有ことにして、昇水の灵とは、水の昇るは、火の為に動かされて昇る。火水を動かすときは、水中に先火人されは動かさず。水中に火降り、睦故に、臣君の命令を受、妻夫の為に動く。是、自然の理なり。昇水の灵の行の中に、火水の灵、水中の火灵、此意味を以解分くへし。其訳は、初めソの音は、火水の灵にして、水火のくみ初め、次にセの音は弥(いよいよ)火水與の極り也。今、スの音は、火、水中にくみ極りて、火の為に動かされて、水昇り初むるの音なり。是、一ち行の正中なれはなり。ソセとくみて、スにて昇るのみの用き有る故に、たた昇水の灵と有る。此以て、上のカ行の暉火の灵、中に影の火の灵有こと、推て知へし。

###

㊃鳥也。総て鳥は、陰中の陽物也。是、スの音は、水中の火灵なれは、鳥の灵なること知へし。畜類の中にても、総て魚は陰也。水を離れす。獸は陽也。故に、陸地山林に住む也。鳥は陰中の陽物なれは、多は夜ひそまりて、朝に飛ふ。或は、水中に遊て、陽に向ふてたつ。冬ひそまりて春出、百鳥春に囀ると云。或は、林中の隠処に住んて、陽氣を待て鳴く。是、陰中の陽物の故也。今、スの音は水中の火灵なれは、鳥の灵也と有。鴬雀と云如し。

㊄穴也。上のヒの音の処に解か如し。

㊅差別也。スの音は、一行の正中に在て、上(か)みのソセの二音の與むの音、又次のサシの二音は、火の為に動されて昇る水の音也。其中言に有て、其差别を分つ正中のスの音なる故に、差別也と有。

㊆黒也。是亦、下に至て、カ行の処に解へし。

㊇文なき也。水は火の為に動かされて、少しの文もなく、昇る水の故に、文り無き也と有。素顏、素足と云も、文り無こと也。

㊈ス一也。文りなく、曲らさる心也。五味の中の酸の如き、又ヨシズのスの如き、皆文りなき、曲らさる心也。

㊉住也。スムとは、スはス一の義。ムは睦むの義。唯一つ処に睦みて、外へ移らさるなり。今、スの音は、火の為に水交り無く、直に昇りて外へ移らす。替らさるの音ゆへに、スは住也と有。委しくは、サの音に至りて知るへし。既に、スの灵起るに順て、火の氣のキの灵起る。

現代日本語訳

㊀ 澄むことである。

この「ス」という音は、水の中にある火の灵である。

火は水の底に入り込んで形を隠し、水だけが昇って、清らかな音となる。ゆえに「スメル」という。

「メル」の反は「ム」である。したがって「スム」ともいう。

すでに解いたように、「ラ・リ・ル・レ・ロ」の濁音は「降る」働きを持つ。

しかし「ス」は昇る水の灵であり、「スメル」はひとり昇ることを意味する。

ゆえに「スメル」というのである。

「洲」とは、水上にできた土地や凝り固まった部分、すなわち「島」のような存在を指します。この「洲」は水の中で火のエネルギーが作用してできたもので、水中に浮かぶ形の土地を意味します。

㊂ 直である。

「スグ」を反して「ス」となり、「ス」は「ス一」の義である。

言行に飾りが無いことを「直」という。

「ス」という音は、水の中の火の灵である。

火が水の中に凝れば、水はいよいよ昇る。

火が強ければ、釜の中の湯気が澄んで昇るようである。

その昇る水は「ス一」であり、曲がることがない。また、飾りけもない。

ゆえに「ス」の音に「直」の意味があるのである。

総じて、この一行(サ行)は昇る水の灵であるが、その中には「水中の火の灵」や「火水の灵」といった違いがあることを心得ねばならない。

「昇水の灵」とは、水が昇るのは火によって動かされて昇るのであり、火水を動かすときには、必ず水の中に先に火が入らなければ動かない。

水の中に火が降り、睦み合うことで、臣が君の命令を受け、妻が夫のために動くように、水もまた動く。これが自然の理である。

昇水の灵の行の中には、「火水の灵」と「水中の火の灵」とがあり、その意味をもって区別するべきである。

その解釈は、まず「ソ」という音は火水の灵であり、水火の組み初めを表す。

次に「セ」の音は、いよいよ火と水が與み合う極まりを表す。

そして今「ス」という音は、火と水とが水中で組み合い極まって、火のために動かされ、水が昇り始める音である。

これが一行(サ行)の正中である。

「ソ」「セ」と組んで、「ス」において昇ることだけの働きがある。ゆえに、ただ「昇水の灵」とある。

このことから、上のカ行においても「輝く火の灵」の中に「影の火の灵」があることを、推し量って知るべきである。

### ㊃ 鳥(とり)なり。

すべての鳥というものは、「陰(いん)」の中にある「陽(よう)」の存在である。

「ス」という音は「水の中にある火の霊(ひのみたま)」を意味する。

したがって、鳥の霊はこの「ス」の音に由来することがわかる。

動物の中でも、魚は完全に「陰」である。

水の中から離れることができないためだ。

獣(けもの)は「陽」であり、陸地や山林など、乾いた地に住む。

しかし、鳥は「陰の中に陽を宿す存在」であるため、

多くは夜のあいだは静かに潜み、朝になると飛び立つ。

あるものは水の上で遊び、太陽(陽)に向かって飛び立つ。

冬には静まりかえって姿を隠し、春になると現れて鳴きはじめる。

これを「百鳥(ももとり)、春に囀(さえず)る」と言う。

また、林の奥や隠れた場所に住みながら、

陽気(ようき/太陽の氣)の到来を待って鳴くのも、

彼らが「陰の中に陽を宿す存在」であるからである。

ゆえに、「ス」という音が「水中の火の霊」を示すことから、

鳥の霊もまた「ス」の音によって表されるのである。

たとえば、「うぐいす」「すずめ」などの名に「ス」が含まれているのも、

その霊的な由来を示すものである。

『差別』とは、物事の中心で異なる要素を区別し分ける働きを持つことを指します。

㊈ ス一である。

飾りなく、曲がらない心である。

五味の中の酸のように、また「ヨシズ(葦簀)」の「ス」のように、いずれも飾りがなく、曲がらない心をいう。

TENMON解釈

この節では、言灵秘書の原文と現代語訳を分けて提示します。構造上の解釈は、この音が属する五十連位置と水火分類の関係として読み、原文を越える語源的断定は行いません。

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