TENMON JITEN
カタカムナ第62首とは|左右を明津へ渡す歌

PDF画像配置順に基づく正典校正済み。
原文
ヤ ク サ イ カ ツ チ ウ ツ シ ツ ミ ヒ タリ ミ キリ ノ
タ ナ カ ヒ ノ マ ア キ ツ ヒメ
正規化
ヤクサイカツチウツシツミヒタリミキリノタナカヒノマアキツヒメ
中心図象
印のミタマ
解読ステータス
- 原文確認: PDF画像配置順に基づく正順
- 中心図象: 印のミタマ
- 解読方式: 言霊秘書の水火・五十連・言戻法則 × サンスクリット音義照合
- 裁定: 語源断定ではなく、音義・法則・真言構造の照合として扱う
主題
第62首は、第61首で天水万象が泡凪へ静まり、水際を開いて地奥の水火を返し、八方へ写し積み、頭原へ上げて意識場として整えられた後、その頭原へ上がった水火を、ヤクサイカツチとして八種多相の厳つい地力へ立て、ウツシツミとして写された水火を積み、ヒタリミキリノとして左・右、火足り・水切りの両側へ分け、タナカヒノマとして棚・中・火の間を置き、最後にアキツヒメとして明き津の女水を立てる歌である。
第61首 = 天泡凪・速明津・黄泉地血返し・八方写し積み・頭原。
第62首 = 八種厳地力・写し積み・左右水火分け・棚中火間・明津女水。
言霊秘書との整合
言霊秘書では、火水は一に凝り、二に分かれ、軽澄は天へ、重濁は地へ降る。人の身心にも天地と同じ火水があり、左右・上下・内外の分化を通して運行する。
第62首では、第61首で頭原へ上がった水火が、再びヤクサイカツチとして多相の地力へ落とし込まれる。頭原の意識場に留めるのではなく、八種の地力として現象化させることが重要である。
ヒタリミキリノは、左・右、火足り・水切りのような両側の識別を示す。火水の通路が正しく働くには、左右・両側・境界が必要である。
中心図象が印のミタマであるため、この左右分けは分裂ではなく、正中の印を中心として両側へ水火を配する働きである。最後のアキツヒメは、水際の明きに立つ女水であり、分けられた水火を受ける清明な場である。
サンスクリット音義照合
| 音 | 言霊法則 | サンスクリット照合 | 裁定 |
| ヤクサ | 八種・多種 | aṣṭa / bahu / jāti | 八・多種・類 |
| イカツチ | 厳つ地・雷霊・地力 | vajra / vidyut / śakti | 雷・電光・力 |
| ウツシ | 写し・現し | pratibimba / ābhāsa / rūpa | 反照・現象化 |
| ツミ | 積み・凝り | sañcita / granthi | 蓄積・結節 |
| ヒタリ | 左・火足り | vāma / agni / pūrṇa | 左・火・充足 |
| ミキリ | 右・水切り・見切り | dakṣiṇa / āpaḥ / viveka | 右・水・識別 |
| タナ | 棚・層・保持場 | ālaya / kośa / paṭa | 蔵・層・布 |
| カヒ | 貝膜・殻・反照膜 | kavaca / kapha / kośa | 殻・膜・鞘 |
| ノマ | 間・正中の場 | madhya / antara | 中央・間 |
| アキツ | 明き津・水際の開き | tīrtha / jyotis / āloka | 渡し場・光の開き |
| ヒメ | 女水・胎内相 | devī / yoni / ambā | 女神・胎・母水 |
句ごとの真相解読
ヤクサイカツチ
ヤクサは八種・多種であり、イカツチは厳つい地力・雷霊である。
ヤクサイカツチとは、八種多相に分かれた雷霊的な地力である。第40首のタケイカツチが強い一本の地力であったなら、第62首ではそれが多相化して現れる。
ウツシツミ
ウツシは写し、現しであり、ツミは積み・凝りである。
ウツシツミとは、頭原へ上げられた水火が、再び現象へ写され、積みとして定着することをいう。
これは思いの中だけで終わるのではなく、身体・国土・言事へ積みとして現れる段階である。
ヒタリミキリノ
ヒタリは左、また火が足りること。ミキリは右、見切り、水切りの働きである。
ヒタリミキリノとは、左右の通路、火の充足と水の切り分けを置くことを示す。
正中の印から見て、左と右、火と水、充ちる側と切り分ける側が整う。
タナカヒノマ
タナは棚・層・保持場。カヒは貝膜・殻・保護膜。ノマは間である。
タナカヒノマとは、棚状に重なった膜の間、保持された水火の中間場である。
ここで左右に分けられた水火は、ただ分かれたままではなく、棚と膜の間で調整される。
アキツヒメ
アキツは明き津・水際の開き、ヒメは女水である。
アキツヒメとは、明き津に立つ女水であり、水際で分かれた水火を受ける清明な母胎である。
第14首・第22首・第35首などに現れたアキツの働きが、ここでは女水として立つ。
真相訳
八種多相の雷霊地力が立つ。
頭原に上がった水火は、現象へ写され、積みとなる。
正中から左と右、火足りと水切りが分けられる。
棚と膜の間で、水火は調整される。
最後に、明き津の女水が立ち、
分けられた水火を受ける。
最終裁定
第62首は、ヤクサイカツチで多相の雷霊地力を立て、ウツシツミで頭原の水火を現象へ積み、ヒタリミキリノで左右・火水を識別し、タナカヒノマで棚膜の間を置き、アキツヒメで明き津の女水へ受けさせる歌である。
一首の核:
頭原へ整えられた水火は、多相の地力として写し積まれ、左右火水に分けられ、棚膜の間で調整され、明き津の女水に受けられる。
接続
第61首 = 天泡凪・速明津・黄泉地血返し・八方写し積み・頭原。
第62首 = 八種厳地力・写し積み・左右水火分け・棚中火間・明津女水。
第63首 = この明津女水を受け、さらに心身水火・言事・現象化の次段階へ進む。